開放B寝台で行く

寝台特急北斗星旅行記

 

2,上野16:50発「北斗星1号」札幌まで 


 

 ● 上野発北斗星1号

16時28分上野駅13番線。北斗星1号がゆっくりとバック運転で入ってくる。ホームには北斗星で札幌に向かう人たちが入ってくる列車にカメラを向けている。

 

これから北海道旅行に出発というような人たちが多く、また、わりかし若い人が多いので発車前のホームは明るい雰囲気である。北斗星1・2号はB個室主体の編成で、開放型B寝台は2両しか付いていない。今回していされた寝台は1号車。ホームの一番先頭の車両である。13番線には売店が無いみたいなので、途中の階段を登ってコンコースの売店でビールやら駅弁やらを買い込む。

 

▲みんなカメラを向ける北斗星

▲北斗星1号の表示。

 

このB寝台は「Bコンパート」とも呼ばれ、各ボックスには扉と暗証番号式のロックが付いている。普段は扉は全開のままロックされているが、ボックスを4人グループで使用するときは、車掌に頼めば4人用個室として使わせてくれる。家族連れなんかに良いかもしれない。扉を閉めて個室にしているボックスもあった。

 

▲1・2号のB寝台は簡易コンパートになっている。

▲個室の号車番号はデジタル表示。

 

車内に入ると同じボックスにはすでに先客がいた。「どうもお世話になります」と一声かける。やっぱりこういう一声が大事だな。最近は車内で知らない人と話するようなこともまず無くなったもんな。

 

向かいの下段のおじさんは札幌の人で、大学の同窓会だかで東京に出てきたそうだ。自分と同じく、「札幌・東京フリーきっぷ」を持っている。行きは「スーパー北斗」、「スーパー白鳥」、東北新幹線「はやて」を乗り継いできたと言うからかなりの好きモノと思われる。

 

1号車B寝台は、上野発車時点はがら空きで、まだ人のいないボックスもいくつかある。まだ夕方5時前、途中駅から乗ってくるのだろう。

 

▲Bコンパートと言っても普通のB寝台と変わらない。

▲上野駅で買った横浜のシウマイ弁当。

 

▲最前部の1号車デッキから機関車が見える。

▲コンパクトなロビー室。

 

● 赤いスタンドの食堂車

1時間くらいして、6号車のロビーカーへ行ってみる。この車両は半室のみのロビー室なので非常にコンパクト。10人入れば満員になってしまう。それでも、乗客の多くは個室に引きこもっているのか、このロビー室は常に4〜5人が利用しているだけだった。

 

20時30分になり、食堂車からパブタイムの放送がある。早速食堂車へ。木目調でステンドグラスがはめ込まれた扉は重そうに見える。

木目調の壁やステンドグラスが重厚である。それらを各テーブルの赤いスタンドが妖しく照らす。レストランというよりもキャバレーと言う感じがしないでもない。

今はパブタイムなのでこの方が良いのかもしれない。

 

メニューは行きの4号と全く同じであった。今度は「牛タンスモーク」と「ハウスワイン」の白にした。

 

▲食堂車では売店もやっている。

▲赤い照明と夜景がさらに重厚さを引き立てる。

 

牛タンスモークには生野菜と白髪ネギがトッピングされている。しかしこの牛タンは真空パックから出したばかりですと言わんばかりに全部ひっついて固まりになっている。せめて真空パックだと分からないように全部バラして盛り付けてほしかった…

 

食堂車のお客は少なく、また、ドリンク1杯で引きあげる客ばかりなので淋しい。食堂車のクルーたちも手持ち無沙汰に見える。ワゴンの車内販売が戻ってくるが、個室ばかりなのであまり売れないだろう。

 

▲牛タンスモークと白ワイン。

▲何となくキャバレーのようにも思えたり…。

 

ワインも1本開いたので、仙台を出てしばらくしたあたりで1号車の寝台に戻る。いつの間にか上段寝台のカーテンも閉まっていた。通路の腰かけで上野駅で買った生ぬるいビールをまた飲んでいると、北斗星グッズの車内販売が来る。せっかくだから「星のチョコサンド」というのをお土産に1つ買った。北斗星マークが描かれた紙袋に入っていて1袋620円。

ビールを全部飲んで寝台に横になると、背中が揺さぶられるようによく揺れる。旅の疲れと酒のせいですぐに眠りにつく。

 

 

● 北斗星・北海道の朝

いつの間にか青函トンネルも函館も過ぎていて、朝起きたら長万部の手前あたりを走っている。1号車の最後部デッキからは函館で向きが変わったので展望車のような景色が眺められる。人の手というものをほとんど感じさせない荒涼とした風景が続く。

 

▲最後部の窓から見る景色。

▲ステンドグラスの配された食堂車入口。

 

6時50分頃食堂車に行く。覗いてみると空きテーブルがあったので中に入って席に着く。和定食がまだあったので和定食にした。行きの4号のは開店即完売だったようだが、こっちは余裕がある。連休明けの月曜日だからかもしれない。

 

やがて運ばれてきた和定食は、重箱におかずとご飯が詰められた幕の内弁当風。味噌汁とお茶が付く。おかずは、切干大根の煮付け、里芋・レンコン・ガンモなど煮物、ホタテ、フルーツ、マカロニサラダ、卵焼き、蒲鉾、それに塩鮭の焼いたのがドンと入る。朝からたいしたボリュームで、感心してしまった。

 

▲運よく食べられた和定食。

▲内浦湾の海を見ながらの朝食。

 

洞爺の手前あたりから列車は内浦湾の海岸沿いを走る。車窓から海を眺めながらの食事は気持ちがいい。晴れていれば、対岸に駒ケ岳も見えるのだろうが、今朝はあいにく曇っていて、何となく暗い海面が広がっている。

食後はコーヒーが出る。今日はすいているので、のんびりと食堂車の雰囲気を楽しんだ。

 

▲食後のコーヒー。

▲札幌に戻ってきた。

 

 

札幌が近くなると、雨が降り出した。今冬は雪は多いのかねえ、などという話を向かいのおじさんとする。

 

北広島、新札幌と通過。列車は札幌市内に入る。雨はますます強くなって来た。毎度のことだが、豊平川を渡ると札幌に帰ってきたと思う。

9時18分列車は札幌駅に到着する。上野から16時間28分の北斗星1号の旅もこれで終わり。

列車を降りても昼くらいまで地面が揺れているような感覚が抜けなかった。

 

▲上野から16時間28分かけて札幌に到着。お疲れ様でした。

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