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さようなら、夜行オホーツク&ふるさと銀河線の旅

第6章 札幌まで ―特急オホーツク8号    2006年2月19日

 

 

帯広から乗ってきた快速「銀河」号は1701、北見駅に到着した。運賃は改札口ではなく、列車から降りる際に払うので車内には行列が出来る。池田から乗ってきた人は切符を持っているが、途中駅から乗った人は、運賃表で確認してからお金を出してとなるので、なかなか前に進まない。

やっと順番が来て、「銀河GOGOきっぷ」かえりの半券を運賃箱に入れると、精算済証明書というのを貰うのは池田駅と同じ。 

▲北見駅の夜景。

▲淋しい北見の町の様子。

北見からは、1808発の特急「オホーツク8号」で札幌に帰る予定である。どこか食事する所でもと、夕暮れの北見の町へと歩いてみる。この時間で、商店街はどこも閉店しており、歩いている人もほとんどなく静まりかえっている。アーケードの照明だけはやたらと明るい。駅横の東急デパートの地下食品売場をのぞいて見るが、こっちも見事に閑散としている。

 

どこへも行きようがなく、一回りしただけで駅に戻る。駅そばも駅弁の売店もすでに閉まっている。PM700まで営業と書いてあるが、日曜は午前中のみ営業の日があると張り紙がしてあった。

キヨスクだけは開いていたので、粉末の「オニオンスープ」と「オニオンスパイス」というのを買う。

▲明るいが人通りはほとんどない。

▲駅コンコースの様子。

▲昔ながらの改札風景。

18時頃になって、「オホーツク8号」の改札が始まる。結構乗る人は多く、1番線ホームの特急の乗車口の前には列ができる。自由席じゃないので別に並ぶ必要はないと思うが、皆さん律儀に並んでいる。持っている指定券は21号車。21両編成の列車が来るわけではなく、増結した車両が21号車、22号車とつけているだけ。

 

夜行「オホーツク」が廃止になれば、1808発特急が札幌行の最終列車ということになる。今までは、この列車に乗り遅れても、まだ夜行があると安心していたのだが、夜行が廃止になると少し心細いことになる。

▲札幌行オホーツクを待つ人々。

▲オホーツクの乗車口。

▲増結21号車。21両連結ではない。

「オホーツク8号」は、3両増結して7両編成で入ってきた。時刻表の編成表では4両となっているが、常に1〜2両増結しているのである。停車時間が短いのであたふたと乗り込む。指定された席は一番奥の座席だった。網走から着いた車内は、まるで回送列車のようだったが、北見でたくさん乗ったのでなんとか特急らしくなる。それでも空席はまだたくさんあった。

 

デッキとの仕切りの自動ドアは、今は自動ドアはほとんどセンサー感知になったが、めずらしくマット方式のものである。マットにきちんと乗らないとドアが開かないので、戸惑う人が多い。片足がマットに着いてないと、人がいてもドアが閉まるので危ない。

 

留辺蘂を発車したところで車内販売が回ってきた。駅弁はないかと尋ねたが、売切れだと言う。遠軽で「かにめし」を積むと言うので1つ予約する。外は真っ暗で、窓の外を見ても自分の顔が映るだけ。北見から札幌まで4時間半もこの暗闇と付き合うのはちょっとしんどい。こんなことだろうと札幌から持ってきた本を読みはじめる。

 

もうすぐ遠軽に着く。ここで列車の進行方向が変わるので、おなじみ座席の回転作業をしなければならない。前後の客と交渉しなければならないので結構面倒なのだが、今回は一番端の席なので遠軽に着く前に、ひょいと座席を回転させる。座ると前面が壁の席になってしまった。遠軽駅に停車していると、隣の線路に網走行きの「オホーツク5号」が入ってきて先に発車していった。

 

遠軽を発車してから、車内販売員が予約してあった「かにめし」を持ってきた。「飲み物は?」と聞かれ、ビールを1つ頼む。弁当は経木の折に詰められてまだ温かかく、このしっとりとした感じが良い。駅弁にはやっぱりビールだな。日曜の朝出る列車なんかに乗って、どうせ着くのは昼だからと、朝から飲むビールが実は一番うまかったりするのだが。

▲遠軽駅夜のホーム。

▲車内販売で買ったかにめしとビール。

▲旭川駅。札幌までもう一息。

駅弁を食べてまた本を読んだりしてるうちにあっという間に旭川に着く。「自由席は多くの方が乗ってきますので座席は譲り合ってご利用ください」と車掌のアナウンスがある。ホームの自由席のところには大勢並んでいる。指定席のこの車両は降りる人が若干いたくらいで、乗ってくる人はいない。静かなものだ。

深川を過ぎたあたりからもの凄い積雪量になってきた。きのうの吹雪でだいぶ積もったようだ。滝川・砂川・美唄・岩見沢と停まるごとに自由席の方は乗車があるようだ。指定席の方にも自由席の客が迷い込んでくる。

 

岩見沢で札幌に戻るらしい2人連れが乗ってきた。

「わーこれ、オホーツクだ」

「チョー懐かしい、実家が網走なのー」の言葉を残して自由席の方へ消えていった。

 

昨夜、寝台車の窓から見た町の景色は、北の新天地に一歩一歩近づいているような、そんな新鮮な感じがした。全く同じ所を列車は走っているはずなのだが、今はいつも通過している見慣れた町にしか見えない。寝台車からみたあの風景は幻影だったのだろうか。

 

列車はまもなく終着駅札幌に到着し、今回の旅は終わりとなる。今後同じルートで列車で旅立つことはもう叶わない。夜行「オホーツク」はまだあと1ヵ月近く走り続けるが、それまでに再び乗ることはおそらく無いだろう。この列車が終着駅札幌に着けば、自分の中では「ふるさと銀河線」も、夜行「オホーツク」も、もう心の中でしか走ることはない。さようなら。それと、長い間本当にありがとう。

▲北見から4時間半の長旅。札幌に到着。

―おわり

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